令和4年度後期生徒会本部役員と鍾駿会役員との懇談会

令和4年8月24日(水)午前11時から、鍾駿会館にて鍾駿会(旧同窓会)役員3名と後期生徒会本部役員の現役生徒7名が、学校行事や部活動等に関する支援をテーマに懇談会を行いました。以下はその概要です。

参加者

  • (生徒会本部役員生徒7名)(会長)平川奈津美 ほか6名
  • (生徒会顧問教諭)望月勇希、中村賢晴
  • (鍾駿会役員3名)(会長)杉山信行、(副会長)湯山伸彦、萱沼泉
  • (後援会会長)岩田雅子
  • (校長)高橋健二

 

協議内容

創立60周年記念の生徒企画について

生徒会から10月22日(土)のオープンスクールに合わせ、前後1週間程度で「文化週間」を開催し、文化部の展示や中庭でのステージ発表、同窓生による展示などの案が示された。鍾駿会としては、同窓生に呼び掛け、趣味・特技を活かした作品などの出品を呼び掛け、現役生と同窓生が力を合わせて、試験的に「文化週間」を開催することとした。

鍾駿会から生徒会本部へのノートパソコン購入支援について

前年度に鍾駿会が了承していた生徒会本部へのノートパソコン購入支援に関して、生徒会本部より購入希望の具体的機種が示され、鍾駿会も確認した。今後は、このパソコンを活用し、同窓会ホームページへの現役生からの情報提供も行うことを確認した。

各種からの要望より

今回の懇談会開催にあたり、事前に生徒会本部が各運動部に聴き取りを行い、支援が必要な課題を整理した。その結果、早めに体育館で使用するホワイトボードの修繕or買換え、吹奏楽部や音楽の授業で使用する音楽室への大型扇風機2台追加整備に向け、鍾駿会や講演会と調整して、至急対応することとした。

 

参加者所感

鍾駿会会則に、活動目的として「会員相互の親睦を図る」及び「御殿場南高等学校の発展に協力する」の2つが挙げられている。今回決定した「文化週間」における同窓生作品展示や部活動に対する支援は、まさに上記活動目的に合致したものであり、貴重な協議の場となった。今後とも、このように現役生と同窓生が意見を交わし、母校である御殿場南高校が一層発展していくことを期待したい。

御殿場南高校創立60周年記念「同窓生座談会」記録

御殿場南高校創立60周年記念「同窓生座談会」が、令和4年5月19日(木)に御殿場市民文化会館 大ホールにて行われました。同窓生座談会では、創立60周年記念イベント一環として、同窓生3人と現生徒会長が御南の歴史や学生時代の思い出等を語りました。本校の特徴を改めて認識し、将来に向けた展望を確認する機会となりました。

同窓生座談会について

日時

令和4年5月19日(木)午後0時50分から1時40分まで

会場

御殿場市民文化会館 大ホール

参加者

  • 池谷晴一(3期生)小山町長
  • 杉山信行(3期生)同窓会長
  • 辻 弘延(29期生)梅の家旅館専務取締役
  • 吉田悠也(58期生)令和4年度前期生徒会長
  • 金親雅史(19期生)総務課教員(司会)
  • 高橋健二 第19代校長

目的

創立60周年記念イベント一環として、同窓生3人と現生徒会長が御南の歴史や学生時代の思い出等を語り、本校の特徴を改めて認識し、将来に向けた展望を確認する機会とする。

概要まとめ

御南の歴史

池谷: 3期生はいわゆる「団塊の世代」で生徒数が多く、卒業した小山中学は当時1学年9クラスだった。この生徒数増加に対応するため、御南は設立された。当時は田んぼの中にぽつんと校舎があり、自分はサッカー部で、砂場状態のグラウンドで練習した。吹奏楽・野球・軽音楽など、当時の同好会活動は活発だった。鍾駿祭ではロックやフォークのバンド演奏もあった。また、当時はスケートが盛んで、スケート部もあった。小山町からの通学では、ディーゼルやSL列車に乗ったのを覚えている。

当時は、他の進学校に負けないよう、御南の伝統を早く築きたいという気持ちが先生にも生徒にもあった。何をするにも自由で、先生と生徒が一緒になって行事等に取り組んでいた。開校当時は各学年7クラスあった。地域に貢献する人材を育てるという理念は60年経った今も継承されている。卒業生は、「御南」というキーワードで繋がっている。いろいろな場面で御南卒業生であることに感謝と誇りを感じる。建学精神である「鍾俊」は確立されたと思っている。

辻: 自分は家族4人で旅館を経営しており、池谷先生の子ども世代に当たる。自分たちの時代から学ランブームが始まり、この頃に御殿場地区で学ランを着られるのは御南だけだった。修学旅行では違反のスボンを履くと着替えをさせられた。粋がって不良のフリをしながら、東京の文化を吸収していた世代だった。ルーズソックスが流行り、女子はスケバン風の長いスカートをはいている子もいた。大人が寛容だった時代で、ちょっと悪いことも許された。今は白・黒はっきりさせ、アウトだと警察沙汰になったりネットで誹謗中傷されたりする。情報が多く、答えやゴールもすぐ分かる時代になったが、だからこそ情報を吟味したり、ちょっと遠回りすることが大切だと思う。「なぜ」と考えるような感性を養ってほしい。自分だったらどうするか、と考える場面を積み重ねてほしい。社会人や親になったときに、その経験は必ず活きる。

在校生の皆さんには、今日の座談会を御南の文化を振り返る機会にしてほしい。そしてこの機会に校歌を見直してほしい。歌詞には背景がある。先人の想いがある。建学の「鍾駿」の「鍾」は「かね」とも読む。一年を振り返る除夜の鐘、希望溢れる結婚式の鐘、様々な人と接する中で、鐘の音を聴き取る感性を養ってほしい。

吉田: 配布資料の白黒写真に驚いたし、お父さん世代のヤンキー話にも驚いた。時代も変わったと思った。創立当初から続いている鍾駿祭はすごいと実感し、伝統を守ろうという意識が自分でも強くなった。かつては7クラスあった生徒数が今は4クラスとなり、コロナ対策等の規制もあるが、60周年を契機に、記念事業や鍾駿祭をとおして御南の伝統を受け継ぎ、生徒全員で学校を盛り上げていきたい。

御南の特徴と展望

池谷: 御南の生徒は真面目だと思う。50周年の際、斎藤孝先生が講演を聴く御南生の姿勢を褒めてくれた。履歴書に「御南卒」とあると安心するという事業主の声もある。

杉山: 自分達の頃は十分に施設が整っていなかったが、柔道部や剣道部が廊下にマットを敷いて活動していたし、バレーボールは今のテニスコートで練習する等、自由な校風の中で生徒は工夫していた。同窓会長として、自分も同窓会の活動を工夫し、他校とは一味違う御南にしていきたい。生徒の皆さんの意見を聞きながら、現役生の要望にも応えられる同窓会にしたい。

辻: 自分の頃の御南生は、ポテンシャルが高く地頭が良いが、なりふり構わず我武者羅に努力することを良しとしない雰囲気があった。それでは勿体ないと思う。また、御殿場は街が良い。東京と比較したらよほど住み心地が良い。将来地元に戻った時に郷里に貢献したい、と思う人材をこれからも輩出してほしい。

吉田: 先輩方のお話の通り、確かに御南生は真面目で奥手になりがちだと思う。もっと全員が積極的に取り組める機会を作りたいと考えているので、生徒の皆さん、協力をお願いします。

池谷: 御南の卒業生は教員や役所や会社など様々な場所で活躍しているが、その理由の一つは、組織の目標を理解し、言われなくても自分で考えて、組織や社会のために率先して働くことができるからである。そのような資質は今後ますます重要となる。これからもそのような人材を育て続けてほしい。

高橋: 御南の校章は星型で5つの出っ張りがあるが、この出っ張りは池谷先生が仰っていたように「他の進学校に追いつこう!」という気概を象徴する出っ張りとのこと。また、富士山をイメージした校訓に「志は高く大きく」という部分があるが、そのように自分の殻を破り他者より抜きん出たところが出てくると、御南生はさらに良くなる。校章や校訓に込められた創立当初の願いを60周年の年に改めて確認し、御南がこれからも地域にとって大切な人材を輩出し続ける学校であるよう、みんなで努力していこう。